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工務店の提案する『カフェ風』は時代遅れである可能性が高い理由
工務店を始め、誰もが使うようになったうたい文句として、
- こだわりの家
- 子育て住宅
などがありますが、この手の視点はまだあります。
誰もが使うようになったうたい文句「カフェ風」
「カフェ風」という言葉も、設計事務所、工務店にとどまらず、パワービルダーやハウスメーカーも使っている時代です。「カフェ風」で画像検索すると、わんさか・・・
多い傾向としては、照明の明るさを落として、木の雰囲気とタイルやしっくいなどの白い雰囲気で、ノスタルジーさやレトロさを感じるものが多いです。
中には、「カフェちゃうやろ!」と突っ込みたくなるくらいのデザインもありますが、カフェ風には具体的な定義もないので、それとなくカフェぽかったら、カフェ風なんでしょう(笑)
適当にそれっぽいものを取り揃えれば、カフェっぽさは出ますが、ただ、どんどんと数が増えていけばいくほど、安易につくられたカフェ風を、「カフェ風」と呼ぶのはダサくなってきます。
そもそも、「カフェ風」にする理由って何なのでしょう?
・・・オシャレだから?
・・・カフェが好きだから?
その理由をお客さんに話せないなら、「カフェ風」という言葉を使わない方がいいと思っています。結局のところ、嘘をつくデザインって、時代遅れなんでしょうね。
工務店の提案する『カフェ風』は時代遅れである可能性が高い理由
「カフェ風」という言葉は、しばらく前に住宅業界で流行りました。多くの人がそのスタイルを取り入れた結果、今ではどこにでもある普通のスタイルになってしまいました。
どこにでもあるデザインの問題点
最初は新鮮でユニークだった「カフェ風」ですが、今では多くの家が似たような外見をしています。これは、あるアイデアが人気になると、みんながそれを真似するからです。パクる真似るのが大好きな工務店ですからね(笑)結果、そのアイデアは特別なものではなくなり、新しさがなくなってしまいます。
そもそも「◯◯風」って雰囲気レベルのことを指すので、チープになりやすいんですよね。似たりよったりが増えればなおさらチープ感は増します。
これは、お店で同じような服をたくさんの人が着ているのを見るようなものです。最初は流行っていると思うかもしれませんが、だんだんとその服に対して違和感を持つ人が増えてきます。これと同じことが、「カフェ風」住宅にも起こっているのです。
顧客の好みの変化と個性の追求に向き合っていない
人は自分だけの特別なものを求めています。特に注文住宅にこだわりを求める人は、自分の趣味やライフスタイルを表現する空間を欲しがっています。もし「カフェ風」の家がどこにでもあると、それはもはや個性的ではありません。注文住宅に多い、自分だけの特別な何かを求める人は、みんなと同じというものには、特別感を感じなくなり、「カフェ風」では満足できなくなるのです。
長期的なブランド価値を見据え、独自の価値提案へのシフトが必要
パクリと真似に頼った流行に乗るだけの工務店では、本当に新しいものを生み出す力を失います。長期的に見て、お客さんに新しい価値を提供するためには、自社独自の提案が必要になります。もし工務店が時代遅れの「カフェ風」にいつまでも固執し続けると、魅力は下がってしまうでしょう。
なので、工務店の経営者は、単に「カフェ風」という流行に乗るのではなく、持続可能で個性的なデザインを追求することが求められます。お客さんが本当に欲しいのは、表面的なトレンドではなく、その人の生活に合った、長く愛されるデザインです。
以上の点を考えると、工務店の経営者は「カフェ風」という言葉を使うのをやめ、もっと創造的で、お客さん一人ひとりのニーズに合った家を提案することが大切です。そうすることで、お客さんはその家に特別な価値を見出し、工務店も長期的に成功を収めることができるでしょう。
カフェより喫茶店の雰囲気が好きな人はそこそこいる。
「カフェ風」と使い古されたものを表現するより、あの様な雰囲気が本当に好きなら「喫茶店」を表現するのをオススメします。
最近、カフェが面倒なんですよね(笑)特に都内はどこも混んでいて、「どこがサードプレイスだよ。全然、心地のよい第3の居場所ではないし・・・」と思ってしまいます。「カフェ」という在り方がブームから一回りして、もう刺激ある場所になってないんですよね。
なので、昨年あたりから、「喫茶店」とか「コーヒー専門店」みたいな場所に惹かれています。大衆的なカフェに比べると、ちょっと値段は高いですが、その分人が少なくて落ち着けます。喫茶店と聞くと、古びて小汚い印象を受けがちですが、喫茶店にもピンキリあります。
ブルータスの特集が「喫茶店」ということで、興味があったため、先日、AmazonのKindle Unlimited(読み放題)で「BRUTUS特別編集 喫茶店好き。」を読みました。
古びてても清潔感があると、すごく良い雰囲気があるんですよね。あと、昔の空間デザインではなくて、現代の空間デザインを取り入れたりするケースもあったりします。求めていることを一言でいうと、「ほっこり感」ってやつですかね。高級なホテルのラウンジだと、この「ほっこり感」がないんです。あと、ホテルのラウンジも意外と混んでます。
価値となる「古き」部分を捉え、新しき創意を加えると、良いモノができあがる
こういった、価値となる「古き」部分を捉え、新しき創意を加えると、良いモノができあがるのは、デザイン系の分野ではよくあります。例えば、以前、仕事でもご一緒したことがある香川県にある会社が手がける「IKUNAS」というブランドは、香川県の伝統的工芸品を普段使いできるようカジュアルな提案をしています。
もちろんカフェでも、ど田舎な場所にオシャレなカフェがあるのは、人もいなくて居心地は良いです。なので、個人的な感情としては、沢山の人が邪魔なだけなんでしょう(笑)商売を考えると混んでほしいけど、混むことで「居心地さ」という価値を失うという難しいバランスです。真面目な運営者はここに悩みますよね。別の事業で稼ぎ、趣味でやっているとかなら、実現可能なのかなぁ。後は、年金とか。ベーシックインカムがあれば、実現できる人も増えるのに・・・
ちなみに、「BRUTUS特別編集 喫茶店好き。」では、コーヒー界のAppleと呼ばれている「ブルーボトル・コーヒー」の創業者である、J・フリーマン氏も喫茶店が好きみたいで、自身の事業にも影響を受けてるようですね。
カフェより喫茶店の雰囲気が好きな人って、そこそこいると思いますよ。住宅にも喫茶店の要素を取り入れるのはアリかと・・・まぁ、狙うにしても、本人が喫茶店好きでないと難しいでしょうけどね(笑)