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工務店が提案する注文住宅にストーリーが必要な理由
東京ガスって、あえて感動CMを作ってますよね。
東京ガスCM
「家族の絆・お父さんのチャーハン」篇
「家族の絆・お弁当メール」篇
「家族の絆 やめてよ」篇
相変わらず東京ガスは、「料理は家族をつなぐ絆であってほしい。そしてそのお手伝いを東京ガスはします。」というコンセプトの元、感情を揺さぶるストーリーを上手く取り入れてきます。このシリーズ、好きな方多いですよね。
ガスの機能とか性能なんて、ひとつも語っていませんので、ガスを売ってるというより、家族をつなぐ絆を売っているという感覚です。だから、ガスを使った料理シーンが、ストーリーの中に盛り込まれていますよね。
実際、お客さんは商品自体を買うのではなく、得られる効果や結果、体験を買っているので、ガス自体の機能とか性能なんてカタログに掲載されているので十分でしょう。
なぜこのような感動CMを作る必要があるのか?
実は、こういった感動のCMをあえて作っているのは、視聴者の感情移入を狙っていると思われます。
人を行動させるためには、ターゲットする相手の体験や記憶から、感情を引っ張りだすことが必要になってきますが、現代は、情報がありふれているため、
- 最高の●●
- すごい●●
- これまでにない●●
という、具体性のないキャッチコピーでは、現代人には物足りず、自然とスルーされてしまいます。
具体性を出しやすい方法の一つに挙げられるのが、ストーリーで惹きつける方法です。ガスというありふれた商品に、特別性を加えるためには、ストーリーって最適なんです。
STORYS.JP という、著名人から、主婦、声優、医者、ホストなど、あらゆる人々の一人ひとりのストーリーが投稿されているサイトがあるのですが、ここのサイトを見ると、いかにストーリーが魅力を持っているかがよくわかりますよ。
ストーリーによる世界観への共感
カンヌライオンズ チェアマン曰く、
「日本のCMは、日本の市場のために作られ、日本の作品だとすぐにわかる。世界のCMの中にはどこで作られたのかわからない作品もあるが、日本のCMには文化が染み込んでいて、伝わります。」
とのこと。
どこに独自の文化を感じるのかは、いろいろあると思いますが、少なくとも商品やタレントではないと思います。ただ商品を映す、ただタレントを映すだけでは、世界観ってなかなか伝わらないんですよね。
きっとそれは、「ストーリー」であると、10年も前のこのCMを見ていつも思います。このCMは、2007年にカンヌ国際広告祭で金獅子賞を受賞したCMなのですが、今だにこのCMは好きです。
工務店が提案する注文住宅にストーリーが必要な理由
ただ物として家を売っているのと、住まい手ひとりひとりのストーリーを演出するための住まいづくりとでは、雲泥の差がありますよね。住まい手もバカじゃないですから、気付きますよ。
1. 感情の共感を生む
人々は数字や事実よりも、感情に訴えかけるストーリーに反応します。注文住宅の提案にストーリーを組み込むことで、顧客はその家での未来の生活を想像しやすくなります。例えば、家族が集まるリビングルームでの笑顔の瞬間など、感動的なエピソードを描くことで、顧客の心に訴えかけることができます。
2. 差別化の要素として
市場には多くの工務店が存在し、顧客に選ばれるためには何か特別な要素が必要です。ストーリーを用いることで、他の工務店とは一線を画し、顧客に強い印象を与えることができます。ストーリーによって、単なる建物ではなく、夢や願いを叶える場所としての住宅を提案することが可能になります。
3. 信頼の構築
ストーリーによって、工務店の理念や価値観を伝えることができます。これにより、顧客との信頼関係を築く基盤を作ることができます。顧客が工務店の背景や考え方に共感すると、信頼感が生まれ、契約につながる可能性が高まります。
4. 販売促進
感動的なストーリーは、口コミやSNSでの共有がしやすくなります。顧客がそのストーリーに共感し、友人や家族に話すことで、自然な宣伝効果が生まれます。これにより、新しい顧客層へのアプローチが可能になります。
ストーリーを伝える表現方法は動画?テキスト?写真?
さらに、そのストーリーを伝えるのに、動画という形態は一番形にしやすく、伝えやすいのです。だから、動画 × ストーリーは、最高の組み合わせと言えます。もちろん、動画に限らず、メッセージを伝えるときは、ストーリーを意識すると具体性が増しますよ!
失敗する動画パターンはこれ!
今や、動画撮影ツールもお手頃になってきたため、ちょっとした知識があれば、すぐ動画は作ることができます。上手く使いこなせば、かなりの集客ツールになることは間違いありません。
ですが・・・「動画にしたら観てもらえる」と思っていたら大間違いです。
情報を伝えるという点においては、費用対効果から考えても、写真や文章で対応できるものは、写真や文章で対応した方がいいです。
建物の事例紹介、インタビュー・・・
これらは、写真や文章で伝えられますので、わざわざ動画で撮影することは、費用対効果から考えても割にあいません・・・また、動画は、飛ばし見ができにくいため、再生時間を半強制的に見せられることになります。だから、冒頭がつまらなかったら、最後まで見てくれません。
下手に動画に手を出すくらいなら、写真や文章力にチカラを入れたほうが、費用対効果は高くなりますよ。
ただ、最近の傾向としては、文字やテキストよりも動画の話し言葉でないと理解できない人が増えてきてますので、空間も、静止画像では理解できない人が増えてきています。
なので、動画も用意して、それを写真や文章でも伝えるという手間を掛けることが理想的でしょうね。
追伸
サントリーのCM、『家族の絆』シリーズも結構好きですよ。
これもウイスキーを通じて得られるストーリーで、訴えかけていますよね。