建築家をあきらめたほうがいい理由

2010年12月、東京・代官山で行われた、建築系ラジオ全体討議「建築家をあきらめろ!──建築学科卒、だけど仕事は建築以外。」 の公開収録を聞くことができます。

収録内容

■趣旨
進路に悩むゲスト学生を交えた、リアルタイム進路決断トークイベント
建築家を目指して建築学科に入る人は多いですが、もちろん全員がなれるわけではありません。実際に建築家になる人はごく少数派です。どこかで自分の進路を決めなければいけないのです。そこで今回は、東京仕事百貨と建築系ラジオが共同し「建築家をあきらめろ!」というトークイベントを行います。建築学科を卒業して建築とは違う仕事をはじめた方々をお招きし、討議を行います。そして、実際に進路に悩んでいる学生に聴いてもらい、討議終了後、その場で進路を決断してもらう予定です。果たして彼らは、建築家を目指すのか?あきらめるのか? このイベントを通し、現在の建築学科の教育や就職の状況を、あらためて問い直したいと思います。

概要
日時:2010年12月19日(日)
会場:代官山セドナ催事場(東京都渋谷区猿楽町11−1 ラ・フェンテ代官山1F)

出演者
ゲスト学生:数名(若干名のみ、参加希望受け付けます。上記、問い合わせ先まで)
パネリスト:田中陽明(co-Lab)、西村佳哲(Living World)、林厚見(東京R不動産)
コメンテーター:南泰裕
ダブル司会:松田達、中村健太(東京仕事百貨)

■プログラム
・はじめに「趣旨説明/進路に悩む学生紹介/パネリストプレゼンテーション」
・討議A「なぜ、建築以外の道に進むことになったのか?」
・討議B「建築を学んで、良かったことは何でしょうか?」
・学生の決断「建築家を目指すのか?あきらめるのか?」

http://architectural-radio.net/archives/101221-4187.html
目次

建築家をあきらめたほうがいい理由

上記のラジオの内容はさておき、建築家という職業を選ぶ選ばないは個人の自由なので、どういう選択でもかまいませんが、客観的な視点で建築家という職業を以下につづっています。

建築家という職業

建築家という職業は、多くの人々にとって魅力的なものであり、その理由は明らかです。建築家は、人々の生活空間をデザインし、形作ることができます。彼らは、美しさと機能性を兼ね備えた建物を創造し、人々の生活を豊かにする役割を果たします。しかし、この職業には困難な面も多く、それらを理解することは、建築家というキャリアを追求するかどうかを決定する上で重要です。

長時間労働と高いストレス

建築家という職業は、非常に多くの時間とエネルギーを必要とします。プロジェクトは複雑で、細部まで注意を払う必要があります。これは、長時間労働となり、ストレスが高まる可能性があります。また、クライアントの要求に応えるためには、しばしば予想外の問題を解決する能力が求められます。これらの要素は、建築家という職業がストレスフルなものであることを示しています。

経済的な不安定性

建築業界は経済状況に大きく影響を受けます。不況の時期には、新たな建築プロジェクトが減少し、その結果、建築家の仕事が不安定になる可能性があります。また、フリーランスの建築家であれば、自身で新たなプロジェクトを見つける責任があります。これは、経済的な不安定性をもたらす可能性があります。

高い教育と訓練の要求

建築家になるためには、長期間の教育と訓練が必要です。大学での学位取得、インターンシップ、そして建築家としてのライセンス取得には多くの時間と費用がかかります。これは、建築家というキャリアを追求する際の大きな障壁となる可能性があります。

結論: 建築家という選択

建築家という職業は、創造性と技術的なスキルを活かすことができる魅力的なキャリアです。しかし、その道を選ぶことは、長時間労働、高いストレス、経済的な不安定性、そして高い教育と訓練の要求という困難な面を受け入れることを意味します。これらの要素を理解し、自分自身の価値観と照らし合わせることで、建築家というキャリアが自分にとって最適な選択肢であるかどうかを判断することができます。

建築家を目指す大半の人は、雇われ設計士になったほうがいい!?

個人的には、設計がしたければ、デザインに力を入れている大きな住宅会社で設計士(従業員)として働けばいいのでは?と思っています。「建築家になりたい」などの個人の感情論はさておき、建築家を目指す大半の人にはそれが適しているでしょう。

建築家と設計士の違い

建築家と設計士は、両者とも建築物の設計に関与する職業ですが、その役割と責任は大きく異なります。建築家は、プロジェクト全体を管理し、全体のビジョンを作り上げる役割を果たします。一方、設計士は、そのビジョンを具体的な設計に落とし込む役割を果たします。この違いを理解することは、自分がどのようなキャリアを追求するべきかを決定する上で重要です。

デザインに集中できる

大きな住宅会社で設計士として働く場合、設計に集中することができます。建築家として働く場合、プロジェクト管理、クライアントとの交渉、予算管理など、設計以外のタスクにも多くの時間を割く必要があります。しかし、設計士として働くことで、これらのタスクから解放され、自分の専門性を最大限に活かすことができます。

安定した雇用と収入

大きな住宅会社で働くことは、安定した雇用と収入を提供します。建築家として独立すると、経済状況や市場の変動により、収入が不安定になる可能性があります。しかし、会社員として働くことで、定期的な収入と、一定の仕事量を保証されます。

教育と訓練の要求が低い

設計士として働くためには、建築家になるために必要な教育と訓練の要求が比較的低いです。これは、キャリアを追求する際の障壁を低くし、より早く実務経験を積むことができます。

結論: 設計士としてのキャリア

建築家というキャリアは、多くの挑戦と困難を伴います。しかし、設計士として働くことで、これらの困難を避けつつ、自分の専門性を活かすことができます。設計士として働くことは、デザインに情熱を持つ多くの人々にとって、建築家というキャリアよりも適しているかもしれません。自分自身の価値観と目標を考慮に入れ、最適なキャリアパスを選択することが重要です。

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