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住宅は望んでいる暮らしを叶えるための”道具”である
大半の物は、望んでいる暮らしを叶えるための”道具”にしかすぎないと思っています。もちろん、住宅もです。
これには賛否両論あるようです。
でも・・・
道具と捉えるようになると、断熱材や建材、構造材などの、素材に目が向いていたのが、その後にある「暮らし」に目を向けやすくなります。
元々、道具って目的を成すために、あるものなので、そういう考えになりやすくなるのかもしれませんね。
海外のCM
まずは、このCMをご覧ください。海外のCMですが、言葉なくても意味がわかる映像になっています。
サッカーをしたり、公園で遊んだり、楽しそうに遊ぶ、仲の良い二人の少年。家に帰って、オレンジジュースを飲み、TVを観ていると一人の少年が寝てしまったため、もう一人の少年は、彼を抱きかかえて寝かしつけます。すると・・・。
ぜひ2回は見て欲しいCMです。オチを知ってからもう一度CMを見ると、映像の道中に二人の関係性が細かく描写されていることがよくわかります。
結局のところ、何だっていい
このCM、オレンジジュースのことはほとんど伝えていません。このCMは、「こういった暮らしの中に、オレンジジュースはいかが?」というニュアンスですよね。
また、このCMは、オレンジジュースでなければ成り立たないCMでもないです。ちょっと演出変えれば、住宅だって成り立つのではないでしょうか。
結局のところ、大半の物は、望んでいる暮らしを叶えるための”道具”にしかすぎないのです。オレンジジュースも住宅も金額や役割は違えど、「暮らしの道具」という点では一緒です。
「断熱材は〇〇〇〇です。」「自然素材を使っています。」「耐震等級3です。」ではなく、そこから、「だから、●●●●を手に入れることができる。」という表現まで持っていかないと、響く広告にはなりませんね。(最近は、性能系の工務店が煽っているので、響きやすくはなってきてますが・・・)
使う素材が何ではなく、そこから何を得られるのか?を求めているのです。そこが具体的であればあるほど、イメージしやすくなりますよ。
工務店が暮らしに目を向けるためには何が必要か?
工務店が暮らしに目を向けるためには、以下の要素が重要となります。
1. 顧客のニーズの理解
工務店が提供する住宅は、単なる建物ではなく、顧客の暮らしの舞台です。そのため、顧客のライフスタイルや価値観、夢や願望を深く理解する必要があります。これにより、顧客に合った住宅を提供することができるでしょう。
2. 暮らしのビジョンの共有
顧客と一緒に、未来の暮らしのビジョンを共有することが重要です。具体的な暮らしのシーンをイメージし、それを実現するための住宅設計に反映させることで、単なる建物から一歩進んだ提案が可能になります。
3. 素材や技術の選定
素材や技術の選定も重要ですが、それらは暮らしの質を高める手段であるべきです。耐震性や断熱性などの性能は重要ですが、それだけではなく、どういった暮らしを実現するのかという視点から選定する必要があります。
4. コミュニケーションの強化
工務店と顧客とのコミュニケーションを強化することで、顧客の真のニーズを引き出し、それを形にすることができます。定期的なミーティングや、共同でのプランニングなど、顧客と一緒になって考えるプロセスが重要です。
5. マーケティングとブランディング
工務店自体のブランディングも重要です。顧客に対して、単なる建物ではなく、暮らしを提供するパートナーであるというメッセージを発信することで、信頼と共感を築くことができるでしょう。
まとめ
工務店が暮らしに目を向けるためには、顧客のニーズの深い理解、暮らしのビジョンの共有、素材や技術の選定、コミュニケーションの強化、マーケティングとブランディングなどが必要です。これらの要素を組み合わせることで、単なる建物を超えた、真の暮らしの提供が可能になるでしょう。