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工務店がOB宅(オーナー宅・施主宅)を資産にするには、モノだけでは足りない理由
2014年8月7日、富山で、OB宅(オーナー宅)を資産にするか。負債になるか。をテーマに長期優良経営のためにできることを考えるセミナーが開催されます。
OB宅を資産にするには、モノだけでは足りない
セミナーの内容はさておき、やはり、OB宅が資産になる方がいいです。
OB宅が資産にするためには、上記のセミナーで挙げられてるような、瑕疵や耐久性などのモノ目線は、最低限必要です。でも、それだけだと、正直限界があります。老朽化など、延命はできても、避けることはできないため、それだけでは限界なのです。
本当の資産とする上で目を向けなければいけないのは、住宅というモノではなくて、住まい手というヒトですからね。そこまで視点を持っていかないと、口コミは生まれないし、コミュニティもつくられることはないです。
住まい手である施主が自主的に勧めてくれてたり、見学会や取材に協力してくれたり、コミュニティをつくってくれたり・・・そうなることで、利益を生む資産となるわけです。そこに目を向けて、取り組んでいかないかぎり、一生、資産にはならないでしょう。
工務店がOB宅を資産にできないとどうなるか?
1. 口コミが生まれない
最も明らかな影響は、良い口コミが広まらないことです。現代のビジネス環境において、口コミは非常に重要な要素であり、特に住宅や不動産のような大きな買い物においては、人々は信頼できる情報源を求めます。OB宅が資産として機能しない場合、その家のオーナーもおそらくは満足していないでしょう。その結果、良い評判は広がらず、工務店の名声も損なわれる可能性が高いです。このような状況は、新規顧客の獲得が難しくなるだけでなく、既存の顧客からの信頼も失いかねません。
2. 継続的なビジネスが難しくなる
良い口コミや評判が広がらないと、新規の顧客を獲得するのが一層難しくなります。さらに、既存の顧客からのリピートや紹介も期待できなくなるでしょう。これは、継続的なビジネスの展開が厳しくなるということを意味します。特に、建築やリフォームのようなプロジェクトは時間とコストがかかるため、顧客の信頼と長期的な関係が非常に重要です。その基盤が揺らぐと、ビジネス全体が不安定になる可能性があります。
3. メンテナンス・アフターケアのビジネスが減少
OB宅が資産にならないと、その後のメンテナンスやアフターケアの需要も減少します。これは、工務店にとっては継続的な収益源を失うことを意味します。メンテナンスやアフターケアは、一度建てた家が長持ちするため、または価値を高めるために非常に重要です。これらのサービスが求められなくなると、工務店としての収益構造も大きく変わってしまい、ビジネスの持続が難しくなるかもしれません。建てっぱなし売りっぱなしの工務店では、OB宅は資産になりません。
4. ブランド価値の低下
長期的に見れば、資産にならないOB宅が増えると、工務店自体のブランド価値も低下する可能性があります。これは、新規顧客の獲得はもちろん、資金調達やパートナーシップにも影響を与えかねません。ブランド価値が低下すると、広告やマーケティングの効果も減少し、さらには優秀な人材を引き寄せる力も弱まる可能性があります。
5. 競争力の低下
他の工務店や企業が資産価値の高い住宅を提供している場合、自社の競争力が低下する可能性があります。これは、市場での立ち位置を弱め、最終的にはビジネス自体の存続を危うくするかもしれません。競争が激化する業界で生き残るためには、常に資産価値の高いサービスや商品を提供する必要があります。それができない場合、市場から取り残されるリスクが高まります。
要するに、OB宅を資産にできないと、それはただの「建物」であり、長期的なビジネスの成長や継続性に大きな影響を与えます。ですから、単に「モノ」を提供するだけでなく、住まい手という「ヒト」に焦点を当て、その満足度や生活の質を高めることが重要です。それが真の資産創造につながるのです。