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設計料無料と謳う工務店は「設計」の価値を理解していない・設計力も乏しい・信用できない理由
現在、日経アーキテクチュアを運営している、日経BP社/日経BPコンサルティングが、「設計料に関するアンケート調査」を実施しています。回答の中には悲痛な叫びがあるようですね・・・
デザインビルド(設計・施工一括)方式など発注方式が多様化。改正建築士法の施行によって国土交通省告示15号に基づく設計報酬算定が努力義務化されるなど、設計報酬をめぐって様々な動きがある中で、一向に設計者の間から「設計報酬が増えた」という話を聞かない。実態はどうなっているのか。設計報酬をめぐる様々な質問に対して、設計・監理者の皆さんにご回答いただいている。
「設計料はデフレ」と実務者はため息
発注者が価値を感じていない。
設計料が低すぎる理由のひとつに、発注側が価値を感じていないことが挙げられるでしょうね。反対に、設計者側が価値を伝えられていないことも挙げられます。
工務店の場合だと、「施主が設計に価値を感じていない」「工務店側も設計することの価値を感じていない(伝えられていない)」ということでしょう。
設計料に関しては、改正建築士法の施行によって国土交通省告示15号に基づく設計報酬算定が努力義務化されているようですが、努力義務化ですから、「努めなければいけない」という表向きだけの感じが否めないですね。表向きの法律なんて、自分に都合のいいようにしか守らないですから、ほとんど意味無いですよ(笑)
この問題に関しては、
- ターゲットを価値を感じてもらえる層に変える
- ターゲットが価値を感じるように啓蒙する
この2つで対応するしかないのでは?
報酬を増やすために何ができる?
アンケートの回答には、報酬を増やす方法としては、
- コンストラクションマネジメント
- 長期優良住宅や性能評価の推奨
- 土地探しや物件探しのサポート
などを挙げられていますね。付加価値として、プラスαのサービスを加えて、報酬アップを狙っています。この辺は、請け負う建物の大きさや種類によっても、変わってきますね。
アイデアとかコンセプト案には「価値はない」が一般的
アイデアとかコンセプト案とかには、報酬アップには繋がっていないようですね。この辺は価値を感じる方はすくないので、直接的には報酬アップには繋がらないですよね。
自分自身に置き換えてみるとわかると思いますが、設計者であるあなた自身も、アイデアやコンセプト案にお金を払おうとは思わないでしょ?というか、そんなもの公にして、考え方とか価値観とか理解してもらうエサとして使った方がいいですよ。
まともに「設計料」として請求できる工務店は少ない
付加価値を考え、サービスを追加するのもいいですが、シンプルに「設計料」として請求できる工務店は少ないです。
以下の記事のように、他社からパクっているような工務店では「設計」に価値を感じていないし設計力も乏しいですから、「設計料」として請求するのは難しいでしょう。
だから、「総工事費の○○%」みたいな、作業は変わらないのに原価が上がればそれ以上金額が上がる、お客さんから見たら意味不明な形で隠して請求してるわけです。
なので、きちんと「設計料いくら」と明確に請求する工務店の方が信用できるわけです。設計事務所のように詳細な図面まで書かないにしても、基本設計はするわけですから。
仮に設計料を50万円としたとして、一括払いで50万円ですと「ん?」と留まるかもしれませんが、35年ローンで計算したら、いくらになると思いますか?月2000円以下ですからね。
だから、設計料無料と謳う工務店は「設計」の価値を理解していない・設計力も乏しい・信用できないんですよ。
工務店が設計の価値を高めるためには何をしたらいいか?
設計事務所並みに設計力を上げることが一番ですが、すぐに上げられる能力でもないため、それ以外の「方法論」を取りあげてみました。
- お客様との話し合いを大切にする
家づくりはお客様の夢を形にする仕事。お客様の要望をしっかり聞いて、それに合った家づくりの提案をしましょう。定期的に進捗を報告して、お客様と一緒に家づくりを進める感覚を持ってください。これが信頼関係を築く第一歩です。 - 成功した家づくりの事例を見せる
これまでにうまくいった家づくりの例をお客様に見せて、どんな良い点があったのか説明しましょう。これにより、お客様は設計の重要性を具体的に理解しやすくなります。 - お客様に建築の知識を伝える
お客様が家づくりの重要性をわかってもらうためには、少しの建築の知識が必要です。例えば、小さなセミナーや相談会を開くなどして、家づくりのプロセスやポイントについて教えると良いでしょう。 - 他とは違う特別なデザインを提案する
他の工務店と差をつけるためには、独特のデザインを提案することが大事です。お客様一人ひとりの趣味や生活スタイルに合わせた家づくりを心掛けましょう。 - 最新技術を使って分かりやすく説明する
3DモデルやVR(バーチャルリアリティ)を使うと、まだ建っていない家をお客様に見せることができます。これでお客様は、完成した時の家のイメージを具体的に持つことができます。