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工務店の注文住宅には、施主が求める価値を共創することが必要な理由
2016年、プロ野球、セ・リーグの広島カープが巨人を破り、25年ぶり、7度目のリーグ優勝に輝きました。中学時代、広島に住んでいたので、カープファンの熱は知っていますが、前年がBクラスであっても、毎年「今年のカープはいける!」と優勝を信じてやまない人ばかりなんですよね。地元愛が強い人ばかりです。
ファンの感情を巻き込む出来事が多い
個人的には最近、野球からは遠ざかっているのですが、90年代の野村ID野球時代のヤクルトと並んで、90年代の広島カープも好きですね。
1(遊)野村<盗塁王、トリプルスリー、後に名球界>
2(二)正田<首位打者、盗塁王>
3(中)前田<後に名球界、通算打率3割>
4(三)江藤<本塁打王、打点王>
5(左)金本<トリプルスリー、後に名球界>
6(一)ロペス<打点王>
7(右)緒方<盗塁王>
8(捕)西山
球団としては一番興味持っているかもしれません。というのも、カープの歴史を紐解くと、
- 原爆からの復興への願いも重ねられた「初の市民球団」
- 球団の資金難を救う為に行われた「たる募金」
- リーグ初優勝を果たした「赤ヘル黄金時代」
- ノーアウト満塁という絶体絶命の場面を無失点で切り抜け日本一に導く「江夏の21球」
- 新人王、名ストッパーとして活躍していた「津田投手の死」
- FA制度による年俸増加で払うことができず「有望な選手の放出」
- 地方のマイナーリーグの球場を研究して新設した新球場「ズムスタ」
- 首都圏でのカープファンの急増の火付け役になった「カープ女子」
- 大リーグ・ヤンキースの年俸約21億円のオファーを蹴って、4億円の広島カープへの電撃復帰した「黒田投手」
などなど、興味をそそる様々なストーリーが秘められています。特に、市民球団やたる募金、津田投手の死、有望な選手の放出といった、ファンの感情を巻き込む出来事が多いです。
さらに、カープが仕掛けているのは「価値共創」です。これは野球にかぎらず、様々な業界で注目されているマーケティング概念です。今までですと、ただ選手が活躍するのを眺めるだけで、「野球の価値」は選手から与えられるものとして捉えていたのが、ファンも一体となって、その価値をつくることを仕掛けていくというもの。
自分たちも価値づくりに参加したくなる「価値共創」
例えば、広島カープが行ったことですと、関東で増えたカープ女子を抽選で、マツダスタジアム観戦ツアーと称して、広島まで招待しています。東京のカープ女子の大半は若い女性ですから、好きなカープからの厚いおもてなしをうけたなら、SNSで拡散したくなりますよね。価値を共に創るために「先に与えること」をしているのです。
さらにカープは、お金を沢山掛けて補強することが出来ない分、若手を育成するのが上手いチームです。(サッカーのサンフレッチェ広島もそうですね。)
なので、若手選手に注目を集めさせ、その選手が成長していく姿を応援させることで、ファンは「自分たちが育てている様な感覚」を抱かすことも仕掛けています。そうすることで、来場だけでなくグッズも売れますからね(笑)なんだか、ジャニーズやAKBなど、アイドルを育てる感覚と近いものがありますよね。売れてない頃から応援しているんだ的な。でも、それが「価値共創」なんです。
ファンと一体となる応援は、他の球団でも行っていますが、広島カープファンの場合、市民球団から始まったこともあって、「自分たちも球団の価値づくりに参加している」という感覚が強いです。だから、前年Bクラスでも毎年優勝を信じているんでしょうね。
自分たちも価値づくりに参加したくなる「価値共創」は、住宅業界でも取り入れたい仕掛けですよ。
広島東洋カープの優勝にちなんで、価値共創について記事を書きましたが、そのカープを優勝に導いた生え抜き監督の緒方孝市監督の奥さんにもスポットが浴びてます。奥さんは元々、タレント「中條かな子」として学園祭の女王の異名を取るほど、女優、歌手、パーソナリティーとして幅広く活躍してましたが、今や3児の母。今回は監督を支える信頼構築会話術が取り上げられています。
人を変える信頼構築会話術
「主人は選手のころから無口で、家でも野球の話を一切しませんでした。だから現役時代も監督になった今も、私たち家族はテレビや新聞で初めてカープの情報を知るくらいです」
と語るのは、緒方孝市監督(47)の妻・かな子さん(43)。91年に中條かな子として芸能界デビューし、学園祭の女王と称される人気ぶりだったかな子さん。広島カープを25年ぶり優勝へ導いた夫と結婚したのは96年。以来、3児の母として家庭を切り盛りしてきた。
広島カープ緒方監督を変えた妻かな子さんの信頼構築会話術
緒方監督が現役時代の時、一度だけ広島市民球場に観に行ったことがあります。まだ古い時の市民球場で、ちょうどライトスタンド側からの観戦でした。なんとなく印象に残っているのは、渋く黙々とプレーをする感じでした。寡黙・いぶし銀が似合う男ですね。
だから監督になっても、選手とのコミュニケーションをコーチに任せていて、自分で直接話しかけることはあまりなかったようです。
そんな寡黙な緒方監督に対して、妻のかな子さんは、食生活はもちろんのこと、会話面でのアドバイスをしていたようです。
「選手時代の主人は、寡黙でも成績を出せばよかった。けど監督は選手の話をちゃんと聞いて理解してあげないといけないですよね。だから私は人の話を聞く練習になればと思い、あえて子どもへの接し方を主人に話すようにしました。たとえば子どもたちを叱るにしても性格が違うじゃないですか。だから『みんな同じように叱っても、パパの気持ちは伝わらないよ』と言ったりしました。その効果でしょうか、これまでは『言わなくても察しろ』みたいな態度でしたが、最近は少しずつ自分の気持ちを話してくれるようになりました」
広島カープ緒方監督を変えた妻かな子さんの信頼構築会話術
その結果、監督自ら気になる選手に声を掛けて、選手との信頼関係を築いていき、それが、優勝の原動力になっているようですね。ファンの間でも、去年の監督と違うと話題になっているようです。
「昨季の監督は、選手とのコミュニケーションをコーチに任せていて、自分で直接話しかけることはあまりありませんでした。ところが今季は監督自ら気になる選手に声を掛けて、いろいろ話しているので驚きました。特にミスした選手には『期待しているから頑張れ』と励ましたりするなど、精神的なケアも万全。監督は『言うだけではダメ、選手の気持ちを理解してあげないと伝わらないと痛感した』とも話していました。こうした監督の努力のおかげで、選手たちとの信頼関係も築けたのでしょう。今季のチームワークは最高でした。それが優勝の原動力になったのは、間違いないと思います」(広島担当記者)
広島カープ緒方監督を変えた妻かな子さんの信頼構築会話術
注文住宅においても、最後はコミュニケーションによって築かれた信頼関係が鍵を握りますからね。
行動力がある人には良い質問が良い行動を生む
さらに、かな子さんの質問で素晴らしいのは、緒方監督が現役時代、フリーエージェント権を取得した1999年のオフ時。長嶋監督の巨人に誘われ、揺れている時に「どうしようか悩んでいる。お前はどう思う」と相談をされた時の質問です。
「パパはどこの球団で優勝したいの」
結婚してから、相談があったのは、フリーエージェント権をとった1999年のオフだけですね。「どうしようか悩んでいる。お前はどう思う」って。憧れの巨人の長嶋監督からの熱意も伝わってきて揺れたのでは。自分の優勝にこだわっていたから、「パパはどこの球団で優勝したいの」って聞いたら、「カープだ」って。「ただの野球少年がここまでこられたのはカープのおかげ。残って頑張る」と言っていました。
「カープに残る…」緒方監督が、妻かな子さんに打ち明けた本音
この質問で、「カープだ」「ただの野球少年がここまでこられたのはカープのおかげ。残って頑張る」と決心し、カープに残留したんだそうです。この質問がなければ、長嶋巨人に行ってもおかしくないですよ。長嶋茂雄というカリスマに惹かれ、現に1999年カープからは江藤選手が巨人に移籍していますからね・・・
長嶋茂雄というカリスマと優勝するよりも、カープでカープファンや関係者と優勝することを選んだことが良い悪いではなくて、質問によって迷いをなくした決断をさせていることが素晴らしいですよね。
注文住宅でいうところの、「どこで(誰と)家を建てたいか?」みたいなことです。行動力のある方にしか効きませんが、良い質問は良い行動を生みますよ。
工務店は施主が求める価値を共創するためには何をしたらいいか?
工務店が施主と共に価値を創造するためには、単に建物を建てるだけではなく、施主の深いニーズを理解し、それに応えることが重要です。
施主のニーズを深く理解する
施主の要望を表面的に捉えるのではなく、その背景にある深いニーズや価値観を理解することが重要です。例えば、単に「広いリビングが欲しい」という要望に対して、「なぜ広いリビングが必要なのか?」という背景を探ります。家族の絆を深めるための空間を求めているのか、それとも趣味のための特別な空間を望んでいるのか、その理由を深く掘り下げることで、施主の真のニーズに応えることができます。
コミュニケーションを重視する
施主とのコミュニケーションを密にすることで、信頼関係を築き、より良い提案が可能になります。定期的なミーティングや現場見学を通じて、施主の意見を聞き、それに応じた提案を行うことが重要です。また、施主の意見に耳を傾け、それをプロジェクトに反映させることで、施主がプロジェクトに参加しているという感覚を持たせることができます。
カスタマイズの提案
施主の個性やライフスタイルに合わせたカスタマイズを提案することで、施主独自の価値を創造します。例えば、趣味のための特別な部屋や、家族の成長に合わせた間取りの変更など、施主のライフスタイルに合わせた提案を行うことが大切です。
アフターサービスの充実
建築後のアフターサービスも重要な要素です。定期的なメンテナンスや、生活スタイルの変化に合わせたリノベーションの提案など、長期的な関係を築くことで、施主との信頼関係を深め、継続的な価値創造を実現します。
そもそも「とりあえず売れればいい」が前に出てると、顧客と一緒に顧客のための価値を共創しようということには繋がりにくいですからね。