工務店は提案する住宅に「住む」以外の必要性を生み出した方がいい理由

アメリカの元株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録『ウォール街狂乱日記 – 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』を原作とした映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は、いいですよ。むちゃくちゃなストーリーで、かなりイカれてますが、一度は観てほしいですね。

工務店は提案する住宅に「住む」以外の必要性を生み出した方がいい理由
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セールスの極意「オレにこのペンを売ってみろ」

話の中で、「オレにこのペンを売ってみろ」というセリフがあるんですが、相手のセールス力を試す方法として、世界中で面接時に使われているテクニックらしいです。

「オレにこのペンを売ってみろ」 これは映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でレオナルド・ディカプリオ演じる元株式仲介人のジョーダン・ベルフォートのセリフです。劇中でベルフォードはポケットからペンを取り出し、あるトップセールスマンのセールス能力を試そうとして、このセリフを口にしました。

「オレにこのペンを売ってみろ」面接でこの質問をされたらどう答える?

映画の中で、レオナルド・ディカプリオ演じる元株式仲介人のジョーダン・ベルフォートが、セールスを教えるときに、1本のペンを渡してこう言います。

「オレにこのペンを売ってみろ」

渡された人は、「このペンは素晴らしくて・・・」「このペンの機能は・・・」という感じで売り込もうとします。ですが、デキるセールスマンはこう言います。

「このナプキンに名前を書いてくれないか?」

つまり、「ペンを手に入れなくてはならない」という必要性を作り出すわけです。

もちろん、あくまでの映画のストーリーですが、「必要性を作り出す」ということは、販売したり提案しているビジネスに、役立つヒントなのです。

エグいセールスの手法を学びたいなら、映画のモデルになった「ジョーダン・ベルフォート」の以下の本も読んでみてください。

2015/2/5 ジョーダン・ベルフォート (著)
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お客さんは商品やサービスを買うわけではない。

例えば、時計にしても、「時間を知るための道具」としてなら、安物でも、スマホの時計でも機能に問題ないわけですからいいわけです。でも、世の中には、高級腕時計を買う人がいます。

もはや買っているのは、「時間を知るための道具」以外の何かですよね。見栄かもしれませんし、自信やステータスかもしれません。つまり、お客さんとしては、見栄を張らなきゃいけない状況なのかもしれませんし、自信やステータスを身につける必要がある状況なのかもしれません。車だって走る以外の何かですし、家も住む以外の何かですよ。

「以外の何か」とは、ベネフィット(お客さん自身のメリット)やワクワク感ということです。つまり、感情が動く何かです。

この必要性を作り出せるか、出せないかが、鍵を握っています。提案する家に「住む」以外の必要性を作り出していきましょう。

工務店が提案する住宅に「住む」以外の必要性を生み出すためにできることとは?

工務店が提供する住宅は、単に「屋根と壁」で形成される場所以上のものでなければなりません。現代の消費者は、ただ「住む」ためだけの家ではなく、その家でどのような生活が送れるのか、どのような価値が得られるのかを求めています。このような価値提供が不足していると、競合他社との差別化が図れず、結果としてビジネスが停滞してしまう可能性が高くなります。

生み出せない原因:感情と経験の価値が不足している

多くの工務店が陥る問題は、物理的な機能や設備に重点を置きすぎることです。確かに、高品質な材料や先進的な設備は重要ですが、それだけでは消費者の心をつかむことはできません。人々は、家での「経験」や「感情」にも大きな価値を置いています。例えば、家族が集まるリビングルームがどれだけ暖かく、快適な空間であるか、キッチンがどれだけ使いやすく、楽しい料理の時間を提供してくれるかなど、感情や経験の価値が求められています。この点を軽視すると、顧客が他の選択肢を探す可能性が高くなります。

解決策:「住む」以外の価値を明確にする

  1. ライフスタイルの提案
    住む人のライフスタイルに合わせた家づくりを提案することで、単なる「住居」以上の価値を提供できます。これには、顧客の趣味や生活習慣を深く理解し、それに合った設計や機能を提供することが含まれます。
  2. コミュニケーションの強化
    顧客とのコミュニケーションを深め、その人たちが何を求めているのかを理解することが重要です。これには、定期的なミーティングやアンケート、フィードバックの収集などが有効です。
  3. 感情を高めるデザイン
    色使いや照明、レイアウトなど、感情に訴えるデザイン要素を取り入れましょう。これにより、家そのものが持つ「心地よさ」や「安らぎ」を高め、顧客にとっての価値を向上させます。
  4. 独自の特長やサービス
    他の工務店と差別化を図るために、独自の特長やサービスを提供することが有効です。例えば、アフターサービスの充実、性能などに特化した設計、スマートホーム機能など最新機器の導入など。
  5. ストーリーテリング
    住宅の背後にあるストーリーをしっかりと伝えることで、顧客にその家がもたらす「価値」を理解してもらいやすくします。これには、家づくりのプロセスを透明にし、どのようにしてその家が「特別」であるのかを明示することが重要です。

感情と経験の価値を高めることが鍵になる

「住む」以外の価値をしっかりと顧客に提供することで、単なる「住宅提供者」から「価値提供者」へとステップアップすることが可能です。これが、今後の工務店経営において非常に重要なポイントとなります。顧客との深いコミュニケーションを通じてニーズを把握し、それに応じた独自の価値を提供することで、顧客の心をつかむことができるでしょう。

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