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注文住宅3.0とは?ひとりでつくるから売れない家になる。だから共創する。
誰もが自分が提案している家が、売れない家だなんて思っていませんよね。でも、売れる家をつくれる人は、ごくわずかです。そもそも、つくれてたら、このブログを読むことも、集客に悩むことはないでしょう。
ここで言う『売れる家』とは、要望を聞いてその通りのカタチにすることではありません。提案している家が、集客装置にもなり、コミュニティとしての役割もこなすことを指します。
家そのものが、この役割を持たないと、提唱している『注文住宅3.0』は実現できません。DIYとか取り入れたとしても、効果は半減します。
注文住宅3.0とは?
注文住宅3.0までの流れ
- 注文住宅1.0・・・つくり手側が一方的に決めこんだ住宅
- 注文住宅2.0・・・要望を聞き、それを取り入れる住宅
- 注文住宅3.0・・・DIYなどの施主参加型の家づくり
3.0は満足度が高く、継続ある満足が実現しやすい。
注文住宅3.0に求められる視点
- ビジネスの中での“住宅”というものをどう捉えるか
- 新しいコストの捉え方
- より自分らしいライフスタイルを見つけだしてもらう
1.ビジネスの中で“住宅”というものをどう捉えるか
- 住宅から家という捉え方
- 家はかえるところ
- ふるさと
- 居場所
- 自分そのもの
住宅というものでビジネスをしていくには、住宅だけでなく、それに関わるものを取り上げ、暮らしそのものがイメージできるマーケティング及びプロモーションが必要。
今、住まい手の中には、自分たち家族だけのライフスタイルを見つけだしたいという意識を高く持つ人たちが以前より増えてきている。
2.新しいコストの捉え方
今はもう、価格をごまかして、安く見せるとか、値引きしますという時代ではありません。
家づくりには、いろいろな人たちが関わります。そこには人のアイディア、デザイン、技術というものをどう見るかで、その家の価値が見えてきます。
予算内でその価値を最大限引き出すと新しいコストが見えてきます。予算の配分、予算計画というものが正確でなくてはなりません。
そのためには、材料や技術を正確に伝えるということです。
3.自分らしいライフスタイルを見つけだしてもらう
自分らしいライフスタイルを見つけ出してもらうために、必要な情報をたくさん発信していく。そして、その情報との接点を増やす。
接点例
- 設計、デザイン(建築物によるカタチ)
- ビジュアル(写真、言葉など)
- イベント(コミュニティ)
など
業界の現状 ~ 新しいビジネスモデルの模索 ~
楽することばかりを考えてきた業界の限界
- 情報が容易に取得できる時代になり、業界がついてきた
→ 自社の都合のよいことばかり言う嘘がばれる時代に - 説得されたくない、納得したいという世代
→ 夜討ち、朝駆け営業の限界で、営業研修の変化が必要 - デザインに対する意識の変化、美しいものへの価値
→ アートとデザインの違いを認識している世代 - 手間ひまかける事の価値の見直し
→ 工期短縮、技術不要の建材、クレームのない建材など工業製品化の限界
顧客は2極化する
生活の質を「物質的に高める」人と、「精神的に高める」人に分かれる。
- 前者は住宅を「広さ、豪華さ、設備、仕様」で価値を判断を判断する。
- 後者は「自分たちらしく暮らせる場所」と位置づけ、自分たちの暮らしにあった住宅を良しとする。
顧客を選ぶ
生活の質を「物質的に高める」人は、ハウスメーカーやパワービルダーに任し、モノに従属的な暮らしではなく、自分たちの暮らしにあったライフスタイルを選び、「生活の質を精神的に高めようとする」人たちを選んでいくこと。
「生活の質を精神的に高める」人たちに求められる家のつくり手とは?
- コンセプト、メッセージなどが明確(物を買うのではない、価値観を買う。)
- コミュニケーション出来る営業(聴くスキルを持っている。)
- プロの集団(プロとしてユーザーに寄り添う。本物を提供。)
ひとりでつくるから売れない家になる
売れる家は、ひとりで考えるものではないんですよ。ひとりでコツコツ設計したところで、飛び抜けた才能がない限り、売れる家は一生つくれません。
こんなことを書くと、設計している人から『設計ってのは、自分で考えるものだ!』と怒られそうですが、きっとほとんどの方は「自分一人で考える」ものだと思っていると思います。
でも、衰退していく注文住宅業界でかつ、つくり手側は余っている時代です。周りと同じことをしていて、似たり寄ったりな家づくりをしていたら、成功するわけがないです。設計する人は余るほどいるわけですから、自分一人で考えてたら、一生売れる家にならないでしょうね(笑)一人の才能なんてたかが知れてます。
つまり、見学会しても集客できず、事例はできても魅力的な写真が撮れず、コミュニティもクチコミも起きない・・・ってことです。
実際、集客を改善しようとした時、チラシとかネットなどの方法論に目が行きがちですが、「提案している家そのものはどうなんだ?」と、視線を向けることってまずないんですよ。そもそも家に対する知識がないとか、一生懸命つくっている家だからとか、誰もが、提案している家が売れない家だなんて思っていない、いや、思いたくないんです。
いっしょにつくるには自信が必要
ちょっとキツイことを書きましたが、ひとりで設計しているあなた自身をダメだと言っているわけではありません。
ですが、このままひとりでつくる家よりも、仲間の知恵を借り、施主の感性を活かした、いっしょにつくる家にしていったほうが、『売れる家』になっていきます。
その時、必要になってくるのが、セルフイメージです。別の言葉で置き換えるなら、『自信』です。
例えば、価格・素材・デザインという3つの方向性がありますが、こういったことに対して、あなた自身が、どのように自信をもって定義付け、提案していくことができるか?が必要になってきます。そして、いっしょにつくる家において、施主の感性を活かすなら、施主のセルフイメージも変えていく必要があります。
実は、セルフイメージのように、目に見えない資産を活かすことで、新しい知識やノウハウも活きてきます。ただ、うまくいった方法をパクったところで上手くいかないのは、セルフイメージがないことも理由に挙げられます。
あなたが自信をもって提案することと、その施主自身が望んでいるイメージを掛け合わせていかない限り、『売れる家』にはならないでしょう。