工務店に「デザイン=設計」という定義をぶち壊した家づくりが必要な理由

ケンプラッツのケンセツ的視点のコラム「デザインビルド時代」が面白いです。

工務店に「デザイン=設計」という定義をぶち壊した家づくりが必要な理由
「デザイン=設計」という定義をぶち壊そう!
目次

デザインビルド時代

建築家ってなんだろう。設計者のうち、人をびっくりさせるのがとても上手な人が建築家を名乗るのだろうか。建築家を自称する設計者は設計事務所に多い。だが、設計と施工を両方手掛ける建設会社や工務店にも設計者はたくさんいる。その中には、人をびっくりさせるのが得意な設計者もいる。

カッコいいデザインだけでなく、省エネも構造も施工もコストも購買も納まりもわかる設計者なら面倒がない。たとえ設計者がわからなくても、組織としてワンストップで対応してくれ、アフターサービスも受けられるなら、発注者は安心だろう。こう考えると、設計者は設計事務所でなくてもいいような気がする。

デザインビルド時代(4)自称「建築家」は不要

工務店や住宅会社が、設計事務所では食べれなくなった方を、採用するケースも出てきてますからね。工務店側としてみたら、設計の経験を積んだ方を雇用できるので、結構ありがたかったり。社内設計だと施工しやすさが優先されるので、設計力って工務店ではなかなか培われないですしね。

 デザインビルド時代に設計事務所が生き残るには、びっくりさせるスキルを磨くだけでなく、建設会社や工務店には真似できないきめ細やかで透明性の高いサービスを提供する必要があると思う。そうでないと、よほどのビッグネームにならない限り、設計事務所の存在感は薄くなる一方だ。単に、設計できます、監理できます、申請できます、検査できます――だけではもう厳しい。

デザインビルド時代(4)自称「建築家」は不要

なんでもできる能力は魅力的だけど、売り方として「なんでもできます」は、全然魅力を感じないんですよね。なので、

  1. まずは、「ターゲットの絞り込み」や「商圏内の市場で何が求められているか」を捉える必要があります。
  2. さらに、競合がやっていないこと、競合に勝てることを見定めていく必要があります。
  3. その中で、自社の強みを活かす必要があります。

1に「市場(customer)」、2に「競合(competitor)」、3に「自社(company)」です。これがいわゆる戦略を組み立てていく、3C分析というものです。

 要するに「何をデザインするか?」ということではないだろうか。デザインの対象は建物の設計に限らない。ビルや都市インフラといった非住宅プロジェクトなら、資金調達、維持管理、運営、ブランディング、街づくりなどもデザインできる。住宅プロジェクトなら、住まい手のライフスタイルや暮らし方、子育て、教育、介護、資産運用などもデザインできる。

デザインビルド時代(4)自称「建築家」は不要

「デザイン=問題を解決すること」

と捉えています。そう捉えると、活躍できる範囲がぐんと増えます。それでも設計にこだわりたい方は苦しい思いをするのは間違いないですね。建築家にかぎらず、ものづくり系には、頑固で聞く耳を持たない自我の強い方は多いので、こんな風に指摘されても、我関せずです(笑)

工務店に「デザイン=設計」という定義をぶち壊した家づくりが必要な理由

1. 多角的な視点での問題解決

従来の「デザイン=設計」という考え方では、美的な側面や機能性が主に考慮されがちです。しかし、デザインを「問題を解決すること」と広く捉えることで、工務店は多角的な視点での問題解決が可能になります。これはエネルギー効率、耐久性、コスト、そして顧客のライフスタイルに合った家づくりなど、多くの要素を一度に考慮することができるという意味です。さらに、このアプローチは地域の気候や文化、法的制約なども考慮に入れるため、より総合的な解決策を提供できます。

2. 独自性と競争力の強化

設計だけに特化するよりも、施工やアフターサービスまで手がけることで、工務店は独自の価値を提供できます。これが競争力を高め、市場での立ち位置を強化する大きな要素となります。例えば、設計と施工が一体となることで、設計段階での施工の効率性やコスト削減の観点も取り入れやすくなります。このようにして、独自の価値提案が可能となり、他の競合と差別化を図ることができます。

3. 顧客満足度の向上

設計だけでなく、施工やアフターサービスも含めたトータルでのサービス提供が可能になるため、顧客満足度が高まります。これは口コミやリピートにつながり、ビジネスの持続的な成長を支えます。顧客が一度契約した後も、長期的な関係性を築くことができるので、その後のメンテナンスやリノベーション、さらには次の家づくりにも影響を与える可能性があります。

4. フレキシビリティとスピード

設計から施工、アフターサービスまで一貫して手がけることで、変更や調整がスムーズに行えます。これはプロジェクトのスピードを上げるだけでなく、顧客のニーズに柔軟に対応することができます。例えば、施工途中での設計変更や追加要望にも、迅速かつ柔軟に対応することが可能です。これは顧客にとっても大きな安心感を与え、信頼関係を深める要素となります。

5. より広い範囲でのビジネスチャンス

「デザイン=問題を解決すること」という視点で考えると、住宅だけでなく、リフォームやリノベーション、さらにはコミュニティづくりなど、より広い範囲でのビジネスチャンスが広がります。これは新しい市場への参入や、既存のビジネスの拡大にもつながり、多角的なビジネス展開が可能となります。


「デザイン=設計」という古い枠組みを超え、多角的な視点での問題解決能力を高めること。これが今、工務店に求められている最も重要なスキルと言えるでしょう。この新しいアプローチによって、工務店は独自性を確立し、持続的なビジネス成長を実現できるのです。この視点から、工務店が提供するサービスや価値は、単なる「建物を作る」以上のものとなり、より多くの人々にとって価値のあるものとなるでしょう。

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