発注者が価値を感じていない設計、報酬を増やすために何ができる?

現在、日経アーキテクチュアを運営している、日経BP社/日経BPコンサルティングが、「設計料に関するアンケート調査」を実施しています。途中ではありますが、回答の中には悲痛な叫びがあるようですね・・・

発注者が価値を感じていない。

設計料が低すぎる理由のひとつに、発注側が価値を感じていないことが挙げられるでしょうね。反対に、設計者側が価値を伝えられていないことも挙げられます。

設計料に関しては、改正建築士法の施行によって国土交通省告示15号に基づく設計報酬算定が努力義務化されているようですが、努力義務化ですから、「努めなければいけない」という表向きだけの感じが否めないですね。表向きの法律なんて、自分に都合のいいようにしか守らないですから、ほとんど意味無いですよ(笑)

この問題に関しては、

  1. ターゲットを価値を感じてもらえる層に変える
  2. ターゲットが価値を感じるように啓蒙する

この2つで対応するしかないのでは?

報酬を増やすために何ができる?

アンケートの回答には、報酬を増やす方法としては、

  • コンストラクションマネジメント
  • 長期優良住宅や性能評価の推奨
  • 土地探しや物件探しのサポート

などを挙げられていますね。付加価値として、プラスαのサービスを加えて、報酬アップを狙っています。この辺は、請け負う建物の大きさや種類によっても、変わってきますね。

アイデアとかコンセプト案には価値はない

アイデアとかコンセプト案とかには、報酬アップには繋がっていないようですね。この辺は価値を感じる方はすくないので、直接的には報酬アップには繋がらないですよね。

自分自身に置き換えてみるとわかると思いますが、設計者であるあなた自身も、アイデアやコンセプト案にお金を払おうとは思わないでしょ?というか、そんなもの公にして、考え方とか価値観とか理解してもらうエサとして使った方がいいですよ。

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まずは設計料、上げましょう!

付加価値を考え、サービスを追加するのもいいですが、一般の方と直接設計契約して、注文住宅を設計している設計事務所には、シンプルに「設計料、上げましょう」と平気で言ってます。

仮に設計料が1~2%上がったところで、2,000万円の家でも、20~40万円の増加です。一括払いで20~40万円ですと、「ん?」と留まるかもしれませんが、35年ローンで計算したら、いくらになると思いますか?月1500円以下ですよ。

月1500円の価値を+αで提供できない設計だと判断してしまうなら、値上げは無理です。

というか、そもそも、設計料を住宅ローンに含めてますか?家づくりの流れ上、設計事務所への支払いは、先行してしまいますが、分割で払うとはいえ、総額で百万円単位になるわけですから、今の低金利を考えたら、ローンの中に入れた方がいいですよね。

こういうお金の流れをシンプルにわかりやすくすることも、チャンスです。設計事務所のチャンスは、設計技術以外のところに眠っていますよ。

 

 

追伸:工務店経営者の方にお知らせです。

参加した工務店経営者の声
今ではたくさんのコンサル会社がいろいろなセミナーをやっている時代、どれを聞いても同じようなセミナーで、言っていることはだいたい同じ、特に共感できるところもなく金儲けでセミナーをやっているとしか思えないようなセミナーばかりでした。そしてある程度規模の大きい工務店、地場ビルダーを対象にしたセミナーが多いことでした。でも以前より何回か井内さん、出口さんのセミナーを受けていますが、とても分かりやすく中小工務店(年間棟数20棟程度まで)を対象にした問題点を取り上げてくれています。

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ABOUTこの記事をかいた人

井内智哉

設計事務所勤務時に、建築家ネットワーク会社・アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)とのコラボしたブランド住宅「AROS」の全国展開に宣伝・広告として携わる。ミサワホーム創業者の三澤千代治氏の新事業・200年住宅「HABITA」の立ち上げから携わり、宣伝・技術・営業・企画などの経験を積む。後に全国の地域工務店200社以上を束ねる住宅のフランチャイズ事業にまで成長。その後、デザイン住宅を軸にした注文住宅の事業「ソラマド」の全国展開に携わる。WEB集客やコミュニティの構築、関東・東海地域の市場開発、提携工務店への研修など、年間150棟ほどの住宅設計のマーケティングサポートを行う。また2013年1月、同社にて新規事業のDIY・リノベーションを提案するお店を立ち上げる。2013年6月より、住宅業界専門のネットマーケティングコーチとして独立。工務店フランチャイズ本部や同業他社とも連携し、地域工務店のサポートや研修などを経て、年間棟数20棟未満の小規模工務店の経営者向けにノウハウやコンテンツを提供している。2014年10月~2015年3月まで日本住宅新聞にて、歴代最年少執筆者として連載。