工務店は1社しか選ばれないのだから、地方工務店ほど王道でシンプルに徹して精進することで成功する

ちょっと古いのですが、地方経済で外せないのが、「ヤンキーの虎」です。

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複雑なビジネスよりも、シンプルさを優先する「ヤンキーの虎」とは?

ヤンキーの虎とは、地方で勢力を持つ新興勢力や企業を指す言葉です。彼らは地方豪族とも呼ばれ、地元でシンプルで大きく利益を上げられそうなビジネスを好みます。マイルドヤンキーとは、地方や都会の郊外に住む若者たちを指し、ヤンキーの虎が彼らを雇用して地方経済を牽引しているとされています

2016/4/15 藤野 英人 (著)
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彼らは、小難しいことをやっているかというと、そんなことはありません。複雑なビジネスよりも、シンプルさを優先しています。

地方ほど、まずは王道でシンプルなことに取り組んだ方がいい

例えば、、、弊社が拠点を構える田舎町では、人口4万人程度で「建築家との家づくり」は普及していません。

じゃあ、すればいいのでは?と思いがちですが、市場規模やターゲット層を踏まえると、多分、事業として成り立たないでしょう。

この地域で建築家に頼むのは、富裕層クラスですし、彼らが頼むのは木造とも限りません。そもそも、この地域の工務店はRC造とかできないので、手を出さないというわけです。しかも、富裕層はお金を掛けれるので、都会から信頼できる施工会社を呼んできます。

また、あのFCのデザイン性なら、絶対流行るだろうなと思っていても、そのコストを考えたら、とてもじゃないけど、運営できる会社はまずいないでしょう。

これらのことから、能力という点においても、地方ほど、まずは王道でシンプルなことに取り組んだ方がいいですよ。

地方のレベルは低い。だから、シンプルに徹して精進することで成功する

地方は、人口減もあるので、参入障壁は高いです。高いと言うより参入しないです。

住宅業界だと大手が進出してこないというか、弊社の地域だとすでに撤退しています。遠方から「そのエリアも対応するよ」程度になっています。

また、地方は、新たに生み出すことよりも、残存者利益の奪い合いみたいなところがあります。そして、参入がないため、強制的な競争もないので、そこまで能力が高くなくても、やっていけるわけです。

その反面、ガラパゴス化し、「これでいいか」と自分に甘くなります。

当然、経営者が自分に厳しければ、そんなことはないでしょうが、周りが遅れていても、日々精進を心掛け、実践してる人って、ガチで少ないですからね…

だから、シンプルに徹して、精進することで、成功するヤンキーの虎が生まれるわけです。工務店の場合、地域の人がターゲットですから、これら条件には当てはまるのでは?

市で人口5万人以下、地域で約10万レベルの地方なら、ごちゃごちゃせず、精進できるように、王道でシンプルなことを、取り組んだ方がいいですよ。

田舎での事例:断熱性の高いガルバの普通の家でも売れる

とある田舎の地域の成功事例として、「断熱性と耐震性を高くしたガリバリウム鋼板を使用した普通の家」があります。

この地域は、一般的な注文住宅は、ちょっとしたリスクを懸念して、窯業サイディングの外壁を使用しているのが普通でした。ですが、ある工務店は、そのリスクを可視化して安全性を担保した上で、外壁にガリバリウム鋼板を使用して、その他の家と差別化を図りました。

また、地震も少なくて、わりと温暖な地域なのですが、断熱性能(気密性も含む)と耐震性をトップレベルまで高めた提案をしていました。でも、デザイン性は普通です。

  • 外壁にガリバリウム鋼板
  • 断熱性能と耐震性をトップレベル
  • デザイン性は普通

主な特徴はこの程度なのです。正直、競争の激しい都会なら厳しいでしょう。どこも似たようなことやってますからね。

ですが、田舎ではそれでも売れるのです。なぜなら、他がやっていないから。デザイン性が普通でも、ガリバリウム鋼板の家だとクールに見えますしね。

  • 外壁にガリバリウム鋼板 → 他は、窯業系サイディング
  • 断熱性能と耐震性をトップレベル → 他はトップレベルではない(普通)
  • デザイン性は普通 → ガリバリウム鋼板の効果でシンプルに設計していれば、それなりのデザインに見える。

工務店は1社しか選ばれないのだから競合と競わなければ意味がない

地方では、お客さんが選べる工務店はそう多くありません。だからこそ、自分たちの特長を明確にし、お客さんに理解してもらうことが大切です。

なぜ差別化が必要か?競合との競争のメリット

地方の家づくりの市場では、ただ普通の家を建てるだけではなく、何か特別なものを提供する必要があります。上記の例のように、ガリバリウム鋼板を使えばいい、断熱や耐震性能を上げればいいということではありません。その本質は、他の工務店にはない独自の価値を提供することです。その結果、お客さんの目を引き、選ばれる可能性を高めるのです。これは、単に質のいい家を建てるだけでなく、お客さんのニーズに合わせてユニークな家を提案することが求められます。

地方市場では特に、少ないパイの奪い合いです。つまり、お客さんを勝ち取る戦いです。だからこそ、他の業者と競争することで、認知されやすくなりますし、負けじとサービスの質を高めることで、お客さんに選んでもらいやすくなります。

だからこそ、地方でのビジネスでは、「ヤンキーの虎」のようなシンプルかつ効果的なアプローチが重要です。シンプルに徹して精進することで成功する確率を高められるのです。

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