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工務店が発信する情報にはできるかぎりストーリーを加えた方が良い理由
2015年10月、羊羹で有名な老舗和菓子メーカー「とらや」の赤坂本店が、本社建て替えのため、10月7日を持って3年間休業しました。その本店休業に伴い、HPで社長の挨拶文を掲載されていたのですが、日頃の感謝とこれからの「とらや」に向けての意気込みが、心温まる内容で話題になっています。
挨拶文「十七代 黒川光博より 赤坂本店をご愛顧くださったみなさまへ」
三日にあげずご来店くださり、きまってお汁粉を召し上がる男性のお客様。
十七代 黒川光博より 赤坂本店をご愛顧くださったみなさまへ
毎朝お母さまとご一緒に小形羊羹を1つお買い求めくださっていた、当時幼稚園生でいらしたお客様。ある時おひとりでお見えになったので、心配になった店員が外へ出てみると、お母さまがこっそり隠れて見守っていらっしゃったということもありました。
車椅子でご来店くださっていた、100歳になられる女性のお客様。入院生活に入られてからはご家族が生菓子や干菓子をお買い求めくださいました。お食事ができなくなられてからも、弊社の干菓子をくずしながらお召し上がりになったと伺っています。
このようにお客様とともに過ごさせて頂いた時間をここに書き尽くすことは到底できませんが、おひとりおひとりのお姿は、強く私たちの心に焼き付いています。
感謝の声には、ストーリーが感じ取れ、その様子が目に浮かびますね。書かれたお客様が目にしたら、より一層ファンになってしまいますよね。
このニュースが話題になった虎屋ですが、室町時代からという約480年にも及ぶ歴史ある会社ですので、このニュース前でもいろいろと取材や講演などが記事になっています。
「競争相手は和菓子業界だけではない」「販売に携わる人が楽しんで仕事ができる環境作り」「「トラヤカフェ」挑戦の舞台裏」とか、興味深い話が載ってますよ。
やらなければならないことを明確する15条の掟書
歴史のある会社ですが、社是・社訓などはなく、九代目当主が1805年に書いた15条の「掟書」があるとのこと。元々、天正年間(1573〜1592)にあった掟書を書きあらためたものだそうです。
- 御所の御用品を扱っているというのは大変名誉でありがたいことである。であるから、口や手などはたびたびよく洗って清潔にしなくてはならない。このことは人が見ている、見ていないにかかわらず、励行することが肝要である
- 目下の者へ、上の者はいろいろ教えてやるようにすること。また下の者でも、上の者の落ち度などに気付いたら遠慮なく注意し、お互いに『水魚の交わり』のように隔てなく付き合うこと
- 日ごろから習字や算術などの稽古に励むこと。支配人や番頭になったとき、あるいは独立して店を構えるとき、そういうことが必要になるから、常日ごろから勉強しておくこと etc・・・
15条の掟書の詳細は、以下に書かれています。
工務店が発信する情報にはできるかぎりストーリーを加えた方が良い理由
情報発信の際、単なる事実やデータを伝えるだけでは、お客様の心に十分に響くことは難しいかもしれません。では、どのように情報を伝えるべきか。その答えは「ストーリー」にあります。
1. 情報が心に響きやすくなる
人は数字や事実よりも、ストーリーに心を動かされる生き物です。例えば、工務店が手掛けた家の背後にある家族のエピソード、子供の成長や夫婦の思い出、その家を建てる過程での苦労話や成功体験など、実際のストーリーを伝えることで、お客様はその家や工務店に深い興味を持ちます。さらに、感情的なつながりを感じることができ、情報が心に残りやすくなります。
2. 差別化が図りやすい
現代の情報過多な時代、同じような情報が氾濫しています。しかし、ストーリーには独自性があります。あなたの工務店だけのエピソードや経験を共有することで、他の工務店との差別化を図ることができます。特に、地域に根ざしたエピソードや、工務店の歴史、スタッフのエピソードなどは、他の工務店とは異なる独自のストーリーとなります。
3. 信頼関係を構築しやすい
ストーリーを通じて、工務店の人間性や考え方、価値観を伝えることができます。これにより、お客様との信頼関係を深めることができるのです。信頼される工務店として、長期的な関係を築くための第一歩となります。また、お客様がそのストーリーを他の人に伝えることで、口コミとしての効果も期待できます。