工務店はバラエティ番組に出ない方が良い理由

テレビ朝日系の『大改造!!劇的ビフォーアフター』で、リフォーム工事を請け負った愛知県東海市の建設会社が、追加発生した工事費など約2,900万円の損害賠償を、朝日放送や番組制作会社などに対して、名古屋地裁に提訴しているようですね。

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ドキュメンタリーという皮を被ったバラエティ『ビフォーアフター』で、リフォーム費の捏造疑惑?

該当しているのは、2014年7月27日に放送された「孫がハイハイできない家」というタイトルで放送された内容。

工務店はバラエティ番組に出ない方が良い理由
大改造!!劇的ビフォーアフター

当初の改修費は約2,200万円。その後、建築士や制作会社から追加工事を指示されたため、約2,700万円が加算。制作会社と交わした覚書では、予算を超える恐れが生じた場合には制作会社などと話し合うことになっていたが、いまだに協議されておらず、追加費用も支払われていないという流れのようです。

しかも、番組放送内では「予算内に収まった」というテロップが表示されてたとのこと。建設会社社長は、放送倫理・番組向上機構(BPO)にも申し立てる意向を示しているようです。

ただ、朝日放送側は「追加工事の多くは、建設会社の現場管理に問題があった」と主張していて、「金額の根拠には多くの疑義がある。請求の法的根拠も明らかにされていない」と真っ向から反論しているようです。

この手の番組は、ドキュメンタリーという皮を被ったバラエティですからね、とりえあず視聴率が取れればいいんですよ(笑)ドラマチックに演出して、タレントが感想を言う・・・そんな番組に、費用を少しでもケチろうと依頼する人も、これで有名になろうと出演する人も、視聴率のエサにされてることに気付くべきできですよ。依頼者や出演者の損得なんて、二の次です(笑)

業界人は嫉妬も含め、懐疑的な目で見ていますから、業界人にはウケが良くない番組ですが、一般の方にはウケが良いんですよね、他人事ですからね。ただ、あのゴールデンタイムで平均視聴率6~7%台のようですから、同じ局のアメトークより悪いですよ(笑)

NEWSPICKSでも色々なコメントが飛び交っています。そういえば、局と番組は違うけど、「ドリームハウス」でもありましたね・・・

工務店はバラエティ番組に出ない方が良い理由

ブランドイメージのリスクとその影響

バラエティ番組に出演することで、工務店のブランドイメージが大きく損なわれるリスクがあります。番組では、視聴者の興味を引くためにドラマチックな展開や感動的な演出が優先されがちです。これにより、実際の建築工事の品質や企業の真摯な姿勢が正確に伝わらないことが多いのです。例えば、実際には高品質な工事をしていても、番組の編集によっては手抜き工事のように見せられてしまうこともあります。このような誤解が生じると、企業の信頼性が損なわれ、将来の顧客獲得やビジネス展開に大きな影響を与える可能性があります。

コンプライアンスと法的問題の複雑さ

バラエティ番組の制作過程で生じるコンプライアンスや法的な問題は、企業にとって大きな頭痛の種です。番組制作側からの突然の追加工事の要求や、契約内容の不明瞭さなどが問題となることがあります。これらの問題は、企業の法令遵守の姿勢や倫理的な基準を疑問視される原因となり、企業の評判に長期的な悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、番組側の無理な要求に応じてしまった結果、建築基準法違反などの問題が発生するリスクもあります。

視聴者の誤解と期待のズレの問題

バラエティ番組は、基本的にエンターテイメントとして制作されているため、視聴者は番組内容を現実よりも劇的なものとして受け取りがちです。これにより、工務店が提供するサービスや品質に対する誤解や、現実とは異なる過度な期待が生じることがあります。たとえば、番組で見た豪華なリフォームを同じ予算で期待する顧客が現れることもあります。このような誤解は、顧客満足度の低下や不当なクレームの原因となり、企業の評価に悪影響を与えることがあります。

メディアの影響力と責任の重さ

バラエティ番組への出演は、一時的な注目を集めることができるかもしれませんが、メディアの影響力は非常に大きく、その結果は予測が難しいものです。番組内での一つのミスや誤解が拡散されると、企業の評判を回復するのが非常に困難になります。例えば、番組での一時的なネガティブな描写がSNSなどで拡散され、企業の評価が長期にわたって悪化することもあります。したがって、企業はメディアの影響力を理解し、その責任を十分に考慮した上で、メディア露出の機会を選択する必要があります。


バラエティ番組への出演は、表面的には魅力的に見えるかもしれませんが、上記のようなリスクを十分に理解し、慎重に判断することが重要です。企業の長期的な信頼と評判を守るためには、メディアへの露出よりも、品質と信頼性の維持に重点を置くことが肝心です。短期的な注目よりも、長期的な信頼関係の構築を目指しましょう。

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