工務店の認知度を高めるための被リンク獲得– 小さな工務店のためのSEO対策の基礎 –

目次

被リンクに対するGoogleの回答と現状

被リンクとは、自分が運営しているサイトと違うドメインから自社サイトに貼られたリンクのことです。 バックリンクや、外部リンクと呼ばれることもあります。ネット上において、あなたの工務店が「多くの人にどのように認知されているか?」を問うものにもなります。

Googleの公式情報では、被リンクについては言及されていません。実際、記載されているGoogleの検索システムのランキング要素も、コンテンツで関連性と品質を評価するランキングシステムであるため、リンクを要素として加えていません。

Google中の人の回答

2022年9月20日〜21日に米オースティンで開催された Pubcon Pro 2023で、GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イリース)氏の回答。

Q: リンクはトップ 3 のランキング要因の一つであると言われてるのは有名です。今ではどれくらい重要ですか?

A: リンクは重要だが、過大評価されている。コンテンツは最も重要な要因であり、場合によってはリンクなしでも上位表示できる。しかし、多くのシグナルが重要。

Googleはクリックデータをランキングに使っているのか?今でもリンクはトップ3のランキング要因なのか?

2022年10月6日〜7日に英ブライトンで開催された BrightonSEOカンファレンスでの、Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏の回答。

私が思うに、ある時点で、リンクの重要性は多少低下するのではないだろうか。

というのも(今の時点では)、ウェブ全体のコンテキストのなかで(リンクなしでは)コンテンツをより適切に判断することができず、(関連性がある)ページを探すのにリンクをある程度は考慮するからだ。

しかし、時間の経過とともに、リンクは今ほどには大きな要因ではなくなるだろうと私は考える。実際に少しずつ変化してきている。

「ランキング要因としてのリンクの重要性はそのうち低下するだろう」Google社員が爆弾発言

2022年11月29日に公開された、Google 社員が参加者から寄せられた Google 検索やサイト運営上の質問に回答していくオフィスアワーでの、Googleでスパム対策に深く携わっているDuy Nguyen(デュイ・グエン)氏の回答。

Q.リンクキャンペーンは許可されていないのに、どうして Google はランキング要因として外部リンクを使い続けるのか? 外部リンクのようにたやすく操作されないランキング要因をほかに見つけることがなぜできないのか?

A.説明しなければならないことがいくつかある。

第一に、何年も前に Google 検索が始まったときと比べると、(ランキング)シグナルとしての外部リンクの影響力はかなり小さくなっている。すべてのクエリに対して最も関連性があり役に立つ結果を確実に上位表示できるようにするための堅牢なランキングシステムを数百も私たちは持っている。

第二に、大規模なリンクキャンペーンはスパムポリシーによれば本質的にはリンクスパムだ。大規模な不自然リンクを検出し無効にすることが可能な多くのアルゴリズムが私たちにはある。

つまり、リンクにお金を費やしているスパマーや SEO 施策者は、リンク構築に費やしている費用が実際に価値があるのかどうかを本当に知る術がない。なぜなら、そういった人たちは単にスパムリンクに無駄にお金をかけているだけで、そうしたリンクは発見された段階ですぐに私たちのシステムによってすでに無効化されている可能性が高いからだ。

どうしてGoogleはランキン要因として外部リンクを使い続けるのか?

実際に起きている被リンク関連の現象

以下は、実際に現象として起きてる事例です。

結果報告:関連性と評価の高いサイトから、リンクされると検索流入が増える

分析ツールの会社では、約 9 億 2,000 万ページを調査し、「より多くのウェブサイトから被リンクを得ることが、ドメイン評価を向上させるが、その中でも、関連性が高く、ドメイン評価の高いサイトから、被リンクを獲得すると、検索流入(サーチトラフィック)が増える」という結果を報告をしています。(ただし、いつの時点のデータかは記載がありません。)

工務店の認知度を高めるための被リンク獲得
参照ドメインと検索トラフィックの相関関係 (約 9 億 2,000 万ページを調査)。

日本での現状とそれらを踏まえた考察

また、日本では多くのWEB制作会社等が、結果から被リンクの重要性を説いています。結果に反映している以上は、被リンクも考慮した方が良いでしょう。

Googleの回答も含めて考察するなら、検索システムの現状、コンテンツだけの評価で順位を決めるのが難しいのでしょう。なので、複数の判断要素としてリンクも含まれているが、徐々に被リンクの重要性は低下していく可能性があるというところでしょう。

実際、信頼性の高い人や色々な人に紹介されたら一目置かれるのと同じで、信頼性の高いサイトからの被リンクや、色々なサイトから被リンクが多く貼られるページは、ユーザーに有益なページの可能性が高いと判断されているのでしょう。

被リンクを得る方法(小さな工務店が現実的に得る方法)

被リンクを得る方法がは様々ありますが、ここでは、小さな工務店が現実的に被リンクを得る方法だけをピックアップします。

業界メディアへの投稿

「新建ハウジング」や「リフォーム産業新聞」などの業界メディアでは、情報やニュースリリースを受け付けています。投稿したからといって必ず掲載されるものではありませんが、掲載されるとそのメディアからの被リンクを得られます。業界メディアからのリンクは、業界内での信頼性と権威を高める効果があります。

求人サイトへの登録

求人サイトに自社の求人情報を掲載することで、求人サイトからのリンクを獲得できます。ただし、求人が必要ない時にまで登録する必要はないです。

自治体や商圏内の団体など、ローカルディレクトリへの登録

地域の自治体や商工会、商圏内の団体では、活動などに賛同や参加される方の募集をしているケースもあります。費用は無料から有料まで様々ですが、地域のオンラインディレクトリに自社のウェブサイトを登録することで、被リンクを獲得できます。

施主から

完成し引き渡した施主に依頼することで、施主のブログやSNS上からの被リンクを得ることができます。そのためには、施主が家づくりブログなどをしていることが前提となります。

住宅関連のポータルサイト

不動産や住宅関連のポータルサイトに自社の情報を掲載することで、被リンクを得ることができます。費用は無料から有料まで様々ですが、関連性の高いサイトからの被リンクを獲得できます。

パートナーシップの構築

フランチャイズの加盟や特定の建材や設備の取引店になることで、被リンクを得ることができます。当然、必要のない加盟や取引までする必要はないです。

1次情報となる高品質なコンテンツを作成

注文住宅に関する1次情報となる高品質なコンテンツを作成し、それを共有してもらうことで、自然な被リンクを獲得できます。当たり障りのない家づくり知識ではなく、1次情報なので、著者本人が直接的に体験から得た情報、考察、本人が行った調査や実験の結果などのオリジナルな情報でないと、コンテンツで被リンクを得ることは難しいです。

被リンクの種類:nofollowについて

被リンクには大きく分けて2種類の属性があります。

  1. dofollow  例:<a href=”https://aaa.com/”>●●工務店</a>
  2. nofollow  例:<a href=”https://aaa.com/” rel=”nofollow”>●●工務店</a>

つまり、リンクに「rel=”nofollow”」があるかないかです。

1のような通常のリンクは、リンク元のページ評価をリンク先に受け渡して検索エンジンに認識されますので、SEO対策における「被リンク獲得」になります。つまり、通常のリンクはリンク元のページ評価をリンク先に受け渡すので、リンク先のページはリンク元のページ評価をもらえるということになります。

ですが、2のように、「rel=”nofollow”」が入っていると、「ページ評価を受け渡さないで」と検索エンジンに伝えるため、リンクを貼られても、SEO対策における「被リンク獲得」とは言えないのです。つまりリンクに、「nofollow」があると、リンク先のページはSEO外部対策としての評価を受けないことになります。

rel="nofollow": ページにリンクしたいが、他のページへのランキング クレジットの付与も含め、いかなる種類の推奨とも受け取られたくない場合に、この属性を使用します。

進化する nofollow – リンクの性質を識別する新しい方法

2020 年 3 月 1 日からヒント扱いに変更

ただし、現在のGoogleの公式見解では、2020年3月から、「nofollow」は、リンクをたどらない「命令」ではなく、「ヒント」に変更しており、nofollow属性のリンクであってもGoogleが有用と判断すればリンク先のページは評価されるということになるようです。

nofollow の導入当時、Google は、このようにマークされたリンクを検索アルゴリズムで使用するシグナルと見なしていませんでした。このたび、この点も変更されました。すべてのリンク属性(sponsoredugcnofollow)は、Google 検索でどのリンクを考慮または除外すべきかに関するヒントとして扱われます。これらのヒントは、他のシグナルとともに、システムでリンクを適切に分析して使用する方法をもっとよく理解するための手段として利用されます。

進化する nofollow – リンクの性質を識別する新しい方法

現在、ランキングの目的で考慮するヒントとしては、すべてのリンク属性(sponsoredugcnofollow)が有効になっています。クロールとインデックス登録の目的に関しては、2020 年 3 月 1 日から nofollow がヒントになります。ページがインデックスに登録されないようにブロックするためだけに nofollow を使用している場合は(決して推奨しません)、ヘルプページの Google と共有するコンテンツを制限するに記載されている、より堅牢な仕組みを使用してください。

https://developers.google.com/search/blog/2019/09/evolving-nofollow-new-ways-to-identify?hl=ja#when-do-these-attributes-and-changes-go-into-effect

まとめると、

  • 評価の高い(ドメインレーティングの高い)サイトからdofollowで被リンクされると良い
  • nofollowでも被リンクを獲得していれば、何かしらのプラスになる可能性はある

ということです。


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