E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を高める施策– 小さな工務店のためのSEO対策の基礎 –

目次

「E-E-A-T」を高めることが必要な理由

「注文住宅」は、人々の経済的安定や生活の質に影響を及ぼす可能性があるトピック

Google のシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-T 「エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)」が優れたコンテンツを特に重視するとのこと。

Google の自動システムは、さまざまな要因に基づいて優れたコンテンツをランク付けするように設計されています。関連するコンテンツを特定した後、最も役に立つと判断されたコンテンツに高い優先順位を付けます。そのために、どのコンテンツが、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわち E-E-A-T の面で優れているかを判断するための要素の組み合わせを特定します。

中でも、信頼性は最も重要なものです。その他の項目も信頼性の一因となるものですが、必ずしもすべてにおいて優れている必要はありません。たとえば、優れたエクスペリエンスを基盤としてユーザーの役に立つコンテンツもあれば、専門性の高い内容でユーザーの役に立つコンテンツもあります。

E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-T が優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。たとえば、Google のシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-T が優れたコンテンツを特に重視します。

E-E-A-T と品質評価ガイドラインについて

上記引用の最後の文章にもあるように、E-E-A-Tを付加すれば、検索順位が上がるというものではありません。ランキングに直接影響するのではなく、あくまで有効レベルということです。

Googleの公式では、「注文住宅」が人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックかどうかの言及はありません。

ただ、注文住宅の選択や建築に関する誤った情報や不正確な情報が提供されると、消費者が大きな損失を被るリスクがあります。また、住宅は長期的な投資であり、その品質や設計が住む人の生活の質や健康にも影響を及ぼす可能性があります。それらを踏まえると、人々の経済的安定や生活の質に影響を及ぼす可能性がありますので、E-E-A-Tを意識したコンテンツにする必要があるというわけです。

Googleから「専門性と権威性を明確にする」ことも求められている

Googleの「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」でも、コンテンツを最適化するにあたり、「専門性と権威性を明確にする」ことを挙げています。

専門性と権威性がサイトの質を向上させます。サイト内のコンテンツは、そのトピックの専門家が作成または編集するようにしましょう。たとえば、専門知識や豊富な経験を持つ情報発信者が書いた記事であれば、ユーザーは記事の専門性を理解できます。

専門性と権威性を明確にする

複数の記事でサイトの目的やテーマを明確にして、専門性や信頼性を底上げしていく

SEOにおける「権威性」とは、Webサイト(ホームページ)が、特定のジャンルで社会的に価値がある状態を意味します。つまり、あなたの工務店が「多くの人にどのように認知されているか?」を問うものになります。

統一性されたテーマで、良質な記事を一定数設け、専門性を深める

アップデートが頻繁にあるSEOなので、小手先のテクニックまで突き詰めて100点を目指す必要はありません。80点を維持しながら、サイト全体に統一性があり信頼できることが大切です。

なので、キーワードに対してユーザー満足度の高い良質な記事を1記事だけ作っても効果はありません。キーワードによっては、競合が強く、1記事だけでは上位表示する可能性が低いものもあります。何より、そもそも何が有用な記事なのかは、読者が決めることだからです。

実際、Googleの検索システムは、訪問者に満足感を与えるコンテンツを高く評価し、訪問者の期待に応えていないコンテンツとの差別化を図ることを目的としています。

有用でないコンテンツ自体だけでなく、そうしたコンテンツを比較的多く含むと判断されたサイトにあるコンテンツも、ウェブ上の他のコンテンツを優先して表示すべきと判断されて、検索での掲載順位が下がります。そのため、有用でないコンテンツを削除することで、他のコンテンツのランキングが改善する場合があります。

この判定プロセスは、機械学習モデルを使用して完全に自動化されています。すべての言語でグローバルに機能します。ただしこれは、手動による対策やスパム対策ではなく、コンテンツをランク付けするために Google が評価する多くのシグナルの一つにすぎません。

つまり、ユーザー第一のコンテンツが、有用でないコンテンツを含むと分類されたサイト内にあるとしても、検索クエリとの関連性が高く、有用であることを示す他のシグナルがある場合、ランキングが上位になる可能性があるということです。また、シグナルは重み付けされます。有用でないコンテンツが多いサイトでは、シグナルの影響が強くなる場合があります。

Google 検索のヘルプフル コンテンツ システムとウェブサイト

なので、1記事だけ有用でも他が有用でなければ、サイト全体の評価は落ち、検索での掲載順位は下がる可能性が高いということです。

また、「サイトには主要な目的またはテーマがあるかどうか」「特定の分野で専門性と信頼性に対する評価を得られるかどうか」も問われています。

  • 特定のユーザー層がすでに存在しているか、想定されており、その人たちがビジネスまたはサイトを直接訪問した際に、コンテンツを有用だと感じてくれると思いますか。
  • コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか。
  • サイトには主要な目的またはテーマがありますか。
  • コンテンツを読み終わったユーザーは、あるトピックについて、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じることができますか。
  • コンテンツを読んだユーザーは、有益な時間を過ごせたと感じられますか。
ユーザーを第一に考えたコンテンツに焦点を当てる

評価の高いサイトは信頼できるサイトです。特定の分野で専門性と信頼性に対する評価を得られるようにしましょう。サイトの運営者、コンテンツの提供者、サイトの目的を明確に示してください。

ユーザーの信頼を得られるようにサイトを構築する

そのため、1記事だけで考えるのではなく、複数の記事により、サイトの目的やテーマを明確にして、専門性や信頼性を底上げしていく必要があるということです。

権威性や信頼性を高めるための施策

Webサイト(ホームページ)の目的を明確にする

Webサイトの目的を明確にすることは、訪問者と検索エンジンの両方にとってサイトの価値を明確に伝える手段となり、SEOの権威性を高める上で有効な施策となります。

「問い合わせや資料請求を得たい」という目的は、読者やお客さんであるユーザーの目的ではありません。ユーザー側の目的(例: 情報の取得、問題の解決)と混同しないようにしましょう。

ユーザーがサイトを訪れる目的は、たとえば「建てている住宅の詳細な情報を知りたい」「問題を解決するための方法を探している」「関連する知識や情報を学びたい」といったものが考えられますので、目的を明確にすることで、教える側と教わる側になり、権威性を高めることができるのです。

会社情報を詳細に記載する

特に地域に特化したビジネスである工務店の場合、会社の所在地や連絡先を明確にすることで、ローカル検索の結果においても良い結果が期待できます。

さらに、Webサイトの運営元である会社が、その分野において専門性があるという情報を記載することで、権威性に繋がりやすくなります。例えば、社歴やその分野への取り組みなどを詳細に記載しましょう。

記事の著者を明記する

こちらはブログ記事などの記事単体のケースです。「この記事は誰が書いているのか?」という情報を、記事最下部に設け、権威性を高めます。

また、社長(代表者)であれば、詳細なプロフィールが書かれたページを別途設けて、著者情報から飛べるようリンクを貼ることも効果的です。

E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を高める施策
参考例:紹介文の下にプロフィールページへのリンクがある

ただし、署名や経歴、資格などのコンテンツ著者のプロフィールは、読者のために信頼性や権威性を示すために掲載するものであり、SEO目的で掲載するものではない。そもそも、載せればランキングが上がるという単純なものではありません。以下の記事でGoogle公式の見解を取り上げています。

被リンクを獲得する

権威とは、あなたの工務店が「多くの人にどのように認知されているか?」を問うものです。ネット上においては、被リンクがその役割を担っています。なので、信頼性の高い人に紹介されたら権威性が高まるように、信頼性の高いサイトからの被リンクは権威性を高めやすいということになります。

一応、Googleの公式情報では、被リンクについては言及されていません。実際、記載されているGoogleの検索システムのランキング要素も、コンテンツで関連性と品質を評価するランキングシステムであるため、リンクを要素として加えていません。

ですが、日本では多くのWEB制作会社等が、結果から被リンクの重要性を説いています。結果に反映している以上は、被リンクも考慮した方が良いでしょう。

補足情報:Google中の人の回答

Google中の人の回答の経緯を見ていくと、徐々に被リンクの重要性は低下していくような感じがします。

2022年9月20日〜21日に米オースティンで開催された Pubcon Pro 2023で、GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イリース)氏の回答。

Q: リンクはトップ 3 のランキング要因の一つであると言われてるのは有名です。今ではどれくらい重要ですか?

A: リンクは重要だが、過大評価されている。コンテンツは最も重要な要因であり、場合によってはリンクなしでも上位表示できる。しかし、多くのシグナルが重要。

Googleはクリックデータをランキングに使っているのか?今でもリンクはトップ3のランキング要因なのか?

2022年10月6日〜7日に英ブライトンで開催された BrightonSEOカンファレンスでの、Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏の回答。

私が思うに、ある時点で、リンクの重要性は多少低下するのではないだろうか。

というのも(今の時点では)、ウェブ全体のコンテキストのなかで(リンクなしでは)コンテンツをより適切に判断することができず、(関連性がある)ページを探すのにリンクをある程度は考慮するからだ。

しかし、時間の経過とともに、リンクは今ほどには大きな要因ではなくなるだろうと私は考える。実際に少しずつ変化してきている。

「ランキング要因としてのリンクの重要性はそのうち低下するだろう」Google社員が爆弾発言

2022年11月29日に公開された、Google 社員が参加者から寄せられた Google 検索やサイト運営上の質問に回答していくオフィスアワーでの、Googleでスパム対策に深く携わっているDuy Nguyen(デュイ・グエン)氏の回答。

Q.リンクキャンペーンは許可されていないのに、どうして Google はランキング要因として外部リンクを使い続けるのか? 外部リンクのようにたやすく操作されないランキング要因をほかに見つけることがなぜできないのか?

A.説明しなければならないことがいくつかある。

第一に、何年も前に Google 検索が始まったときと比べると、(ランキング)シグナルとしての外部リンクの影響力はかなり小さくなっている。すべてのクエリに対して最も関連性があり役に立つ結果を確実に上位表示できるようにするための堅牢なランキングシステムを数百も私たちは持っている。

第二に、大規模なリンクキャンペーンはスパムポリシーによれば本質的にはリンクスパムだ。大規模な不自然リンクを検出し無効にすることが可能な多くのアルゴリズムが私たちにはある。

つまり、リンクにお金を費やしているスパマーや SEO 施策者は、リンク構築に費やしている費用が実際に価値があるのかどうかを本当に知る術がない。なぜなら、そういった人たちは単にスパムリンクに無駄にお金をかけているだけで、そうしたリンクは発見された段階ですぐに私たちのシステムによってすでに無効化されている可能性が高いからだ。

どうしてGoogleはランキン要因として外部リンクを使い続けるのか?

記事内容の参照元や引用元を明記する

参照の場合

例えば、公的機関やメーカーに掲載された性能データなどの数値で表現できる情報を出す際、その情報源であるサイトを参照元として明記しリンクすることで、信ぴょう性の高い情報を掲載することができます。

そうすることで、「E-E-A-T」の「信頼性(Trustworthiness)」だけでなく、信ぴょう性の高い情報を知っているという権威性(Authoritativeness)をも高めることができます。

引用の場合

また、工務店に多いのが、他のサイトの記事から内容の一部コピーして無断で複製利用しているケースです。これは、「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」にも反することなので止めましょう。

一部のサイト所有者は、他の(多くの場合は評判のよい)サイトから取得した(無断で複製した)コンテンツを中心にサイトを作成しています。無断複製されたコンテンツ自体は高品質のサイトからのものであっても、サイト独自の役立つサービスやコンテンツが他になければ、ユーザーに付加価値を提供することはできません。場合によっては、著作権侵害にあたるおそれもあります。また、多数の有効な法的削除リクエストが提出された場合、サイトの掲載順位が下がることがあります。不正な複製の例としては、次のようなものが挙げられます。

  • 他のサイトのコンテンツをコピーし、元のソースを引用することさえせず、独自のコンテンツや価値を加えずに転載しているサイト
  • 他のサイトのコンテンツをコピーし、(語句を類義語に置き換えたり自動化された手法を使用したりして)若干の修正を加えたうえで転載しているサイト
  • ユーザーに対してなんらかの形で独自のメリットを提供することなく、他のサイトからのコンテンツ フィードをそのまま掲載しているサイト
  • ユーザーに実質的な付加価値を提供することなく、他のサイトの動画、画像、その他のメディアなどのコンテンツを埋め込んだり編集したりしているだけのサイト
無断で複製されたコンテンツ

他のサイトから情報を使いたい場合は、引用タグ(blockquote)を使います。まさに上記のグレーで囲われたものは引用です。

引用の方法は、記事の投稿画面に「引用」のボタンがあると思いますので、そちらを使って該当の文章を囲い、引用元のサイトにリンクを張ります。

E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を高める施策
例:投稿画面のメニュー

Googleでは、引用することで検索順位が上がるといった見解は発表していませんが、「情報提供元を引用するなど、外部リンクを使用することで自分のサイトの信頼性を高めることができる。」と言及されています。つまり、黙ってパクるより、引用して引用元を記載した方が有効的ということです。

他のサイトへのリンクを用意することは問題にはなりません。たとえば情報提供元を引用するなど、外部リンクを使用することで自分のサイトの信頼性を高めることができます。外部サイトへのリンクを張ることが理に適うと判断した場合は、リンクとともに、リンク先を連想できるような文脈を提供します。

外部リンク: 別のサイトへのリンク

なので、引用タグを使って、引用することで、以下のことには繋がります。

  • 複製コンテンツを回避し、マイナス評価を防ぐ
  • 「E-E-A-T」の中で最も重要視している「信頼性(Trustworthiness)」を高められる

さらに、引用内容に対して独自の見解を付け足すことで、SEOにおける権威性を高めるのにも役立ちます。


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